25年以上大型バイクに乗り続けた僕が小型バイク(スーパーカブ110)に乗り換えて感じたこと | 車とバイクのベルブログ
PR
beruote

バイク歴30年以上のバイク系メディアのWEBライター。
車、バイク、キャンプが大好き。
過去にバイクで年越宗谷、ベトナム縦断、台湾一周、日本一周を経験。
バイクや車、旅に関する事を書いています。

beruoteをフォローする

25年以上大型バイクに乗り続けた僕が小型バイク(スーパーカブ110)に乗り換えて感じたこと

バイク
記事内に広告が含まれています。
ベル
ベル

こんにちは!バイク歴30年以上のベルと申します。

今回は、僕が長年乗っていたBMW R1200GSAという大型バイクから、思いきってスーパーカブ110に乗り換えてから3年経ったのでそのあいだに感じたことを、じっくり語っていきたいと思います。

大型バイクと小型バイク。
単純にスペックの比較じゃ語れない、感覚の違い、気持ちの変化、そして予想外の発見やちょっとした後悔まで、すべて包み隠さず話します。

バイク好きな人、ツーリングが好きな人、そして「今のバイク、ちょっと重いんだよな…」って思ってるあなたには、きっと響く話になると思います。

\愛車の査定なら/

スポンサーリンク

僕と大型バイクの長い付き合い

14年間乗っていたGPZ900R

まず簡単に、僕がどんなバイクライフを送ってきたかを少しお話しさせてください。

僕はバイクに乗り始めてから、ずっと大型バイク派でした。
20代で最初に手にしたゼファー750のトルクと安心感にどっぷりハマって、そこからずっと、大型と付き合ってきました。

BMW R1200GSA

最後に乗っていたのが、BMW R1200GSA。
アドベンチャーバイクとしてはもう、究極系。
タンクはデカい、走行距離は無限に行ける、積載力もあって高速巡航も快適。

ツーリングでは圧倒的な安心感があって、
北海道や九州まで、なんの不安もなく走って行けた。
まさに「相棒」って感じでした。

でも、ただ移動手段としてだけじゃなく、僕にとってR1200GSAでの「走り」そのものが楽しかったんです。

忘れられないあの快感、コーナリング

特に、ワインディングロードのコーナリング。

これがね、本当に楽しかった。

コーナーの手前で少し減速して、バイクを軽く倒し込みながら、
滑らないようにじわじわとアクセルを開けていく。

タイヤが路面を蹴っている感覚、
そして前に進もうとするエンジンの鼓動と、それを受け止める体。

体に縦方向のGがかかって「ああ、今、バイクの一部になってるな」って思える、あの一体感。

特に連続するカーブを、アクセルワークだけでリズムよく曲がっていく感覚は、もう最高の快楽でした。

これが、僕がバイクに求めていた“走る喜び”のひとつだったんです。

なぜスーパーカブに乗り換えたのか?

でもある日、ふと思ったんです。

「このGSA、最高なんだけど……乗るのに気合がいるな」って。

正直、年齢のせいもあるかもしれません(笑)
バイクをガレージから出すときに、毎回「よし、今日は乗るぞ!」ってスイッチ入れないといけない。

出発前にバイク用のジャケットを着込んだりと大型バイクに乗るには準備が必要

準備もそれなりにかかるし、乗って戻ったら洗車も大変。
バイクに乗るという行為自体が、“イベント”になってきてた。

それがね、なんとなく、だんだん疲れてきたんです。

ベル
ベル

狭いガレージにギチギチにバイクを入れている人はバイクムーバーを使うと出し入れが少し楽になるかもしれません。

もっと気楽に、普段使いできるバイクが欲しいなって思ってたときに、
ふと見かけたのが、スーパーカブ110でした。

納車日にバイク屋さんで撮った新車のスーパーカブ110

最初は「小さいし、可愛いけど、僕には合わないかな」と思ってた。
でも、ちょっと試乗してみたら……これが思った以上に“気楽で楽しい”

軽いし、サッと出せるし、燃費は恐ろしく良いし、
「これ、もしかして……アリかもしれない」と思ってしまったんです。

カブとの新しいバイクライフ

納車後すぐに北海道へ稚内波除ドームにて撮影したスーパーカブ110

そして2022年――
思いきってGSAを手放して、スーパーカブ110を購入。

ここから僕の「軽いバイクとの新しい関係」が始まります。

スーパーカブ110を迎えてから、まず驚いたのは「乗るまでのストレスがほぼゼロ」になったこと。

ガレージ内で佇むR1200GSA ガレージから出すまでが大変だった。

GSAのときはガレージから出すにも気を使ったし、
プロテクターやウェアの着脱、エンジンをかける前の儀式みたいなのがあったけど、
カブは、Tシャツにヘルメットだけでパッと出かけられる。

まるで「自転車感覚」。
それなのに、ちゃんと“バイクとしての走行感”はある。
信号でスッと止まって、青信号でスーッと走り出す。
この“自然なリズム”が、やたら心地よかった。

スーパーカブ110 時速50km程度でゆっくり北海道を走っている時に叩き出した燃費 98.5km/l

それに、燃費がバグってる(笑)
リッター60〜70kmとか普通に出る。
GSAで満タンにするのに5,000円以上かかってたのが、
カブだと1回の給油で1,000円以下。
しかもそれで200km以上走れる。

それから、乗ってるだけで話しかけられるようになったのも面白い。

スーパーカブ110で北海道ツーリング中に知らない男性にコンビニ前で話しかけられて頂いたMONSTER

「そのカブ可愛いですね」
「昔、実家にあったやつに似てる!」
みたいに、バイクをきっかけにした会話が自然と生まれる。

フェリー乗り場とかで色々な人に声をかけられたBMW R1200GSA

GSAのときは、ちょっと“圧”があったんですよね(笑)
「うわっ、すごいバイクですね」って言われることはあっても、
そこからフレンドリーな会話に発展することはあんまりなかった。

でもカブだと、「カブ、いいよね〜」って感じで、人との距離が縮まる。

\愛車の査定なら/

意外だった“積載力”

リアキャリアとベトナムキャリア、フロントキャリアを活用すればR1200GSAとさほど積載量が変わらないスーパーカブ

あと、これは完全に予想外だったことなんですが――
カブって、意外と荷物が積める。

いや、むしろGSAとほぼ同等レベルまで持っていけたのは正直驚きました。

どうしたかというと、
・リアにはシートバッグ

・左右にサイドバッグ


・ベトナムキャリアに小物


・フロントに小物


と、ツーリング仕様にフル装備。

荷物満載でオフロードを走っても怖くないスーパーカブ

しかも車体が軽いから、荷物満載でも取り回しが苦じゃない。
GSAのときは「キャンプ道具+工具」って積むとさすがにズッシリしてたけど、
カブは不思議と「軽快なまま」だったりする。

積載量と取り回しのバランスって意味では、カブは本当に優秀。
「バイクはでかけりゃ偉い」って固定観念が崩れました。

やはり、“足りないもの”もあった

……ただし。

良いことばかりかって言うと、もちろんそうじゃない。
はっきりと「失ったもの」もありました。

それが、冒頭でも話した「走る楽しさ」特に“コーナリングの気持ちよさ”です。

GSAのときは、カーブに入るたびにワクワクしてた。
アクセルで車体を支えるようなバランス感覚、
倒し込みながら感じる遠心力とG、
そして滑らないようにじわじわと開けていくスロットル。

そのすべてが、“今、走ってる!”って実感に直結してた。

四国カルストにたどり着いたスーパーカブ

でも、カブに乗り換えてから――
その感覚は、かなり薄れてしまいました。

カーブに入っても、なんか怖い。
倒すとフニャっとするし、
アクセルで曲がる感覚がない。

つまり、「攻められない」んです。

もちろんカブはそういうバイクじゃないってわかってるけど、
それでも、「バイクの楽しさ」の中でも大きな要素だったあの感覚が、ごっそり無くなったことが、実は一番つらかった。

北海道ツーリングでの違和感

オトンルイ風力発電所とスーパーカブ

そしてもう一つ――
北海道ツーリングでの“もどかしさ”。

広大な直線路、果てしない空、景色は最高。
でも、その中を走る僕のカブは……遅いんですよね。

当然、後ろからは車がどんどん迫ってくる。
そして抜いていく。
それ自体は別にどうってことないはずなんだけど――

以前に乗っていたNBロードスター

僕は、かつてスポーツカーにも乗っていたのでわかってしまうんです。
「今、後ろの人ちょっとイライラしてるな」って(笑)

「抜きたいけど追い越せない」
「遅すぎてタイミングが掴めない」
そういう状況が、今までは“僕の前”にあったのが、
今は“僕自身”になっている。

その意識が強くなると、
だんだん景色を純粋に楽しめなくなってくる。

「今じゃない、今じゃ譲れない」
「でも申し訳ない気持ちもある」

そんな気持ちが交錯して、心がザワついてしまう。

これもね、乗ってみないと気づかない“心理的な変化”のひとつだと思います。

それでも、スーパーカブ110は“相棒”だと思える理由

しまなみ海道で撮ったスーパーカブ110

そういった「足りない」とか「物足りない」とか、
そういう気持ちは確かにあるんだけど――
それでも、やっぱり僕はカブが好きなんです。

例えば、ある秋の日。
午前中にちょっとだけ時間が空いて、「なんとなく出かけようかな」と思ってカブにまたがる。
道の駅までのんびり走って、
途中の川沿いで紅葉の景色をぼーっと眺めて、
缶コーヒー1本飲んで帰ってくる。

コンビニでサンドイッチとコーヒーを買って

ただそれだけ。
だけど、すごく満たされた気持ちになるんですよね。

GSAのときは、「せっかく出かけるんだから!」ってつい気合い入れて、
遠くに行こうとか、何か得ようとか思ってた。

頑張ってガレージから出した

でもカブは違う。
何も得なくていい。何も達成しなくていい。
ただ、そこに“バイクと自分”がいる。それだけで十分なんですよね。

バイクって、本来そういう自由なものだったはず。
それを思い出させてくれたのが、カブなんです。

スーパーカブ110に乗って得られた“視点の変化”

北海道ツーリング中に見つけた四葉のクローバー

そしてカブに乗るようになって、もうひとつ変わったことがあります。

それは、「小さな幸せ」を感じ取れるようになったこと。

たとえば、道端の野草に目が行くようになったり、
無人販売所で面白い野菜を見つけたり…

ツーリング中に無地販売で出会う野菜達

GSAに乗ってた頃は、目的地重視で「寄り道=時間ロス」みたいな感覚があったけど、
カブだとむしろ「寄り道こそがメインディッシュ」みたいになる(笑)

バイクとの時間の質が変わった。

それが、大型では味わえなかった“豊かさ”だったりします。

じゃあ、もう大型には戻らないのか?

オトンルイ風力発電所とGPZ900RとW650

…とはいえ、じゃあもう大型に戻らないのか?
と聞かれたら――

正直に言うと、「また乗りたい」と思う瞬間はあります。

特に、ワインディングで気持ちよく走ってる動画を見たり、
高速道路で軽く流してるGSAの音を聴いたときとか、
「ああ…あの感覚、やっぱり良かったよな」って思う。

僕にとって、今は「カブが最適解」だけど、
5年後、10年後、また違う何かに乗ってるかもしれない。

でもそれって、全然悪いことじゃないと思うんです。
むしろ「そのときの自分が何を求めているか」に正直に向き合って、
素直に乗り換えられるって、すごく豊かなことだと思う。

R1200GSAからスーパーカブ110に乗り換えて3年経った僕が感じたこと


というわけで――
今日は「R1200GSAからスーパーカブ110に乗り換えて3年経った僕が感じたこと」を、包み隠さず全部お話ししました。

カブにして良かったことも、
ちょっとだけ寂しかったことも、
そして何よりも、バイクの楽しさは一つじゃないということを再確認できた日々でした。

今、バイクの乗り換えを考えている人、
小排気量に興味がある人、
あるいは大型から一歩引いてみようか迷ってる人――

そんな人の参考になれば、嬉しいです。
このブログでは今後も、バイクのリアルな話、旅の記録、そして日常の気づきなんかも発信していく予定です。

よかったら、ブックマークをよろしくお願いします。

それではまた、次のブログでお会いしましょう!
ありがとうございました!

\愛車の査定なら/

関連記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました