この記事は実際に複数台のBMWを所有した経験に基づいて書かれています。
「いつかは複数台バイクを所有したい!」多くのライダーが一度は抱く憧れですよね。でも、いざ複数台を手に入れると、なぜか「結局、気に入った1台しか乗らなくなる」という不思議な現象に陥りがちです。私も実際にBMWの大型バイクを2台所有していましたが、まさにこの現象を経験しました。
この記事では、そんな多くのライダーが経験する疑問に対し、私自身の複数台BMW所有の実体験と、心理学的研究に基づいた具体的な理由を徹底解説します。
結論から言うと、この現象の裏には人間の脳に備わる「選択回避」と「愛着の偏り」というメカニズムが深く関わっています。
ガレージに並ぶ愛車たちを前に「今日はどれに乗ろう?」と考える時、脳内で何が起こっているのか? なぜ特定の一台への愛着が深まり、他のバイクが「よそよそしく」感じるようになるのか? そして、所有する喜びと使用する現実のギャップはどこから来るのか?
この記事を読めば、あなたが複数台所有で陥りがちな「あるある」の心理的背景がクリアになり、本当に満足できるバイクライフを送るためのヒントが見つかるはずです。
複数台所有を検討中の方も、すでに複数台持ちで悩んでいる方も、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
【結論】人間の脳は「選択回避」と「愛着の偏り」によって、自然と1台に集約される

複数台バイクを所有する憧れ…でも現実は?私も含め、多くのライダーが経験する不思議な現象があります。それは「気に入った1台しか乗らなくなる」ことです。
実際に私はBMWの大型バイクを2台所有していましたが、結局片方ばかり乗るようになってしまいました。この現象には、実は深い心理学的な理由が隠されているのです。
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選択のパラドックス 多すぎる選択肢が生む弊害

心理学者バリー・シュワルツの研究によると、選択肢が多すぎると人間は「選択回避」を起こします。これは「選択のパラドックス」と呼ばれる現象で、ガレージに複数台のバイクがある状況でも同じことが起こります。
朝、ガレージに立った時「今日はどのバイクで出かけよう?」と考える瞬間、実は脳内では複雑な計算が行われています。天気予報をチェックし、目的地までの距離と道路状況を考慮し、今日の気分とファッションを合わせ、バイクの調子とメンテナンス状況を思い出し、燃料残量と給油の必要性まで頭に浮かびます。これらすべてを瞬時に判断するのは、想像以上に認知的負担が大きいのです。
その結果、脳は「いつものバイク」という安全で確実な選択肢を選ぶようになります。これは決して怠惰ではなく、効率的な判断システムの結果なのです。
愛着形成のメカニズム「単純接触効果」の力

社会心理学の「単純接触効果」理論によると、人間は接触回数の多いものに対してより強い好意を抱くようになります。バイクの場合、よく乗る1台への愛着がさらに深まり、他のバイクとの「愛着格差」が広がっていくのです。
私の実体験 BMW2台の愛着格差

最初は2台のBMWに同じような愛着を感じていました。しかし、ちょっとしたきっかけで片方により多く乗るようになると、そのバイクへの愛着が加速度的に増していきました。
エンジンの癖を覚え、ハンドリング特性が体に馴染み、シートの座り心地が完璧になり、操作系の位置が無意識レベルで身につく。すべてが体に馴染んでいく過程で、もう一方のバイクが「よそよそしく」感じるようになったのです。

まるで長年連れ添った夫婦と、たまにしか会わない友人のような関係になってしまったのです。
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認知的不協和の解消
複数台を所有しているのに1台しか乗らない状況は、心理学でいう「認知的不協和」を生み出します。「高価なバイクを2台も持っているのに、1台しか乗らない」という矛盾した状況に、脳は無意識にストレスを感じるのです。
このストレスを解消するため、脳は「乗らない方のバイク」に対して価値を下げる認知バイアスを働かせます。「あのバイクは調子が悪い」「このバイクの方が使いやすい」「燃費が悪いから乗らない」といった理由付けが自然と生まれ、1台集中を正当化するようになります。

実際、私も気がつくと「あのBMWはポジションがきつい」「こっちの方が扱いやすい」と、乗らない理由を無意識に探していました。本当は両方とも素晴らしいバイクだったにも関わらず、です。
「決断疲れ」という現代病

現代人は日常的に膨大な選択を迫られています。朝起きてから夜寝るまで、無数の決断を下し続けている私たちにとって、バイク選択という「追加の決断」は想像以上に負担なのです。
スティーブ・ジョブズが毎日同じ服を着ていたのも、オバマ元大統領がスーツの色を限定していたのも、この「決断疲れ」を避けるためでした。バイク選択においても、無意識にこの心理が働いているのです。

貴重な時間を「どのバイクに乗るか」という選択に費やすよりも、いつものバイクでサッと出かける方が、自分の脳にとってはずっと楽でした。
所有欲と使用欲の分離

興味深いことに、人間には「所有したい欲求」と「使用したい欲求」が別々に存在します。コレクターがアイテムを集めても使わないのと同じように、バイクも「持っているだけで満足」という側面があります。
しかし、バイクは本来「走る道具」です。使われないバイクは、まるで楽器を弾かない音楽家のようなもの。所有する満足感と実際の使用との間に生まれるギャップが、結果的に「1台集中」という現象を後押しします。

私の場合、ガレージに2台のBMWが並んでいる光景を見るだけで満足感を得ていました。しかし、実際に乗るとなると、いつの間にか片方だけ。
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解決策 意識的な使い分け

この心理的傾向を理解した上で、意識的に使い分けるシステムを作ることは可能です。
例えば、用途別の明確な役割分担を決める方法があります。平日は通勤用バイク、週末はツーリング用バイクといった具合に。または時間的なルール設定として、月初めは必ずサブバイクに乗る、月の半分はメインバイク、半分はサブバイクと決める方法もあります。
季節による使い分けも効果的です。春夏はオープンなバイク、秋冬はカウル付きバイクという風に、自然な理由で使い分けることができます。
ただし、これらも結局は「意識的な努力」が必要で、長期的には続けることが難しいのが現実です。人間の心理に逆らって行動し続けるのは、想像以上にエネルギーを消費するからです。

私自身も最初は使い分けを心がけていましたが、だんだんと面倒になってしまいました。
結論 自然な選択を受け入れる

複数台所有で1台しか乗らなくなるのは、決して意志の弱さや愛情の浅さではありません。それは人間の脳が効率的に機能している証拠なのです。
この現象を理解することで、無理に複数台を維持する必要はないという結論に達します。
自分の心と体が選んだ「運命の1台」を大切にし、他は潔く手放す。これこそが、心理学的に見ても最も自然で健康的な選択なのかもしれませんね。
もし現在複数台所有で同じような状況にある方は、まず現状を把握することから始めてみてください。どのバイクをどの程度乗っているか記録し、本当に愛着のある1台を明確にしましょう。そして乗らないバイクの現在価値を把握し、適切なタイミングで手放すことを検討してみてください。
私の場合、使わなくなったBMWを手放したことで、残った1台への愛着がさらに深まりました。また、その資金で質の高いメンテナンスやカスタマイズを施すことができ、結果的により充実したバイクライフを送れるようになったのです。
バイクとの関係も人間関係と同じです。量より質、そして自分の心に正直になることが、長く幸せな関係を築く秘訣なのかもしれませんね。

僕の場合はとりあえず無料査定をしてもらって買取価格が高いようであれば乗らないバイクを買い取ってもらっていました。まずは乗らないバイクを査定してもらうのが正解かもしれませんね。
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